大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和40(あ)2468 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小西正秀、同成田信男の上告趣意は、判例違反を主張する点もあるが、引

用の各判例は、いずれも本件と事案を異にして適切でないから、所論はその前提を

欠き、その余は、単なる法令違反の主張であつて、上告適法の理由とならない。(

記録によれば、検察官は、第一審において「公訴事実のうち最後の昭和三八年六月

七日頃被告人が譲り受けた麻薬二包の施用については確定判決がある」と釈明して

いるのであるから、第一審判決別表第二の10にあたる本件公訴事実の麻薬五包の

うちには、同年八月二四日確定の判決で認定されている麻薬施用の事実に供された

麻薬二包も含まれているものと見ざるを得ない。そうすると、原判決が、被告人の

既判力の主張を斥けるにあたつて、右確定判決を経た麻薬二包を被告人が譲り受け

た行為は、本件公訴事実に含まれていないから、その主張は前提を欠くとした判断

は失当であるといわざるを得ない。しかしながら、たとえ行為者が麻薬中毒者であ

つても、麻薬を他人から譲り受ける行為とこれを自己に施用する行為とは併合罪の

関係となると解すべきであるから、原判決が前記確定判決の既判力は本件に及ばな

いとしたのは、結局において相当であるというべきである。)。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和四二年六月二三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 松 本 正 雄

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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裁判官 下 村 三 郎

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